子育てブログ
2022.08.05更新子育てブログ
2022年7月28日ママがいい♥その1
「ママがいい~」と、一時保育でお預かりしているゲンちゃんは、泣きます。「そうだよね。ママがいいよね。」何で全く知らないこんな所に連れてこられ、おまけに大好きなママは”バイバイ“と帰ってしまう。お迎えに来てくれると言う保証はない。何で置いて行かれたかも分からない。勿論親はちゃんと迎えに来るのだけれど、子どもにはそれは予想出来ていないから、もう捨てられてしまったかのように泣きます。そんな思いが、「ママがいい」の言葉に込められていて、ただただ「大丈夫だよ」と抱きしめ、共感するしかありません。
私は保育士になって、毎日毎日楽しくて、殆ど頭の中は子どもたちと遊ぶ事だけで回って居たような時代がありました。そして立派に卒園していく子どもたちを見ながら、自己満足に浸って居ました。少し極端な言い方ですが、子どもは私の保育のお陰で育ったのだと自負していたような、思いあがった保育士でした。 だから迷いなく「子どもは保育園に預けた方が良い」と思っていたのです。
その間違えに気付いたのは、 自分で子どもを産み、子育てを始めてからです。子どもは自らの力で育つのだと思うようになって、私の保育観は大きく変わったように思います。そしてもう一つ、みんなのお家の前身でもある「ひまわり幼児教室」との出会いです。子育てをしながら、親が子どもに育てられているのだと知りました。幼児教室は首都圏に多く、いろいろな形態で運営されて存在していました。無認可の幼稚園ですから、運営も、親が力を出す。保育も、願いを届け、保育士と一緒に作りだす。決して預けっぱなしにはしない。我が子にしか目が行かなかった親たちが、どの子もみんな我が子のように可愛くなり、成長を喜び合える。何もしなくたって、そこに居る人たちに、無条件で可愛がって貰い育てば、人を信頼する土台がどっしりと作られます。今みんなのお家で働いている保育士は、ひまわり幼児教室育ちのお母さんです。先輩たちは、子育てが一段落したら、みんなそれぞれの世界で活躍しています。ひまわり幼児教室が立ち行かなくなり、閉室を決めた時、そこに居る人たちが「幼児教室の役割は終わった」と口を揃えて云いました。でも私はそうは思いません。今回紙面の都合で書ききれませんので、この続きはまた今度。「ママがいい」に寄り添い、そこで終わらない、楽しい世界を広げたいと願いながら。親から子育てを取り上げない保育を目指します。