2024年8月28日夏の保育で見えた子どもたちの今 | みんなのお家

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2024.08.29更新子育てブログ
2024年8月28日夏の保育で見えた子どもたちの今

 暑い夏でした。これからもっともっと過酷な季節になるのでしょう。
 熱中症アラートが発令されたら、戸外のプールあそびは出来なくなるそうです。緑の木陰も少ないし、この中新井地域にはたくさんの森があって、夏でも散歩が出来たのに、この暑さで散歩は無理でした。
 今年は、小学生から預かり、多い日は20人近くの子どもや親たちで溢れました。3カ所のプールはフル回転、出したり片づけたり、先生たちの労働は想像以上ですが、自分たちもプールあそびが大好きなので、よく働きました。
 学校でのプール指導が無くなったり、少なくなって、泳げない子どもが増えて来て、そのフォローに施設が足りない程だと海外でもニュースになって居ました。みんなのお家のプールのような所で、入るのも、出るのも自分で決め、プールでは子どもから生まれる動きで自由で本当に楽しい水遊びを満喫している間に、2歳の子でも、ワニ泳ぎをしたり、机滑り台から水の中に滑り降りたり、時には水の中でお家ごっこが始まったりしながら、最後にはフワッと浮く感覚を会得している様子も見られました。こんな経験をせずに、泳ぎの特訓が始まれば、怖いだけですね。夏の初め、水を怖がり、濡れるのも嫌がっていた小学生が、跳び込んだり、バタ足を披露したり嬉しい成長が見られました。

夏の保育で見えた子どもたちの今

 この夏の保育を見ていて感じました。午睡をする時間に、3歳くらいからもう午睡の習慣がない子や、小学生などが、室内で遊ぶ時間になります。午前中とは違い寝ている子どもたちが居るので大騒ぎすることは出来ません。そんな中で、そこにある環境を自分なりに使い、友達と一緒に遊べる子と、異年齢の仲間がいるにも関わらず、どこまでも大人に何かをして貰わなければ遊び出せない子がはっきりと見えていました。遊べない子どもたちが大人に望むことは、抱っこやおんぶです。それは小学生も同じ事。抱っこや、おんぶをねだるのは「私を見て」「ちゃんと受け止めてくれる?」と言う、不安の表れですし、特に大きくなっても、自信の持てない子どもたちが何時までも確かめるように要求してきます。なのでそこに応えながらも、その先を見据えていかなければなりません。何も考えずに子どもの要求だけに応えて居ては、保育とは言えません。
 拒絶もしませんし、特にみんなのお家はダメ出しは、極力しませんから、いっぱい悩みました。保育にも、教育にも、子ども達が見せる行為は重要な事ですから、私たちのこの夏の体験は収穫でもあります。

 異年齢の集団が有れば、小さい子どもたちには、大きい子どもたちが獲得している力に支えて貰いながら、模倣をし、背伸びをしてやれた達成感は大きな喜びになります。大きい子ども達にとっては、受け身ではなく他者に自分の知恵や、コツを伝えるチャンスです。学びとは受け取るだけでなく、教える事も含めて成立する。Give&Take の行為だと私は思います。これこそ双方にとって大きな自信になる筈です。でも上手に教えながら遊びを広げていく力、それを受け取る方の力も、今の子ども達には身につけられていないと感じました。家でも学校でも決まりの中で、絶えずダメ出しが行われ、自分で考える事、自分で決める事、自分の思いを言葉にして伝える事を諦めていく子どもたちを育てているように思います。その結果、自分が何をしたいのかが分からない子どもたちが育っているように感じます。
 コロナの時代と同じように、今年の様な酷暑の中、冷房を効かせた部屋の中、全く外に出ず、人と関わらないで過ごす日常が、子どもの心に体にどんな影響を与えるのか心配になります。

 みんなのお家は特別な事は何もしませんでしたが、毎日毎日、心ゆくまでプールで水遊びを満喫し、好きなご飯を選んで、好きだけ食べて、かき氷をお代わり出来るこんな小さな「嬉しい」時間を提供出来て、本当に良か ったと思います。事故も無く、終えることが出来てホッとしています。
 過ごし易い季節になったら、思う存分外遊びでこの夏に培った力を花開かせようと思って居ます。

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