子育てブログ
2025.02.03更新子育てブログ
2025年2月3日影ふみ
日本の暦は素敵です。調べたら1月だけでも、元旦から始まって2日は「初夢:書初め」・小寒・七草・鏡開き・成人の日・小正月(どんど焼きをする地方もあります)藪入り(奉公人が休暇を貰い、故郷に帰れる日)・大寒。昔の人は自然の流れと共に暮らすと言う知恵を、「しきたり」と言う形で身に付けていたそうです。一つ一つ詳しく見ていくと、理にかなったもので驚きます。特に身体を労り大切にし、心を癒す行事なのかと感じます。
私は子どもの頃当たり前のように母がしてくれていたので、子どもたちが小さい時は結構拘ってやって居たのですが、老夫婦2人になったら、すっかりなくなってしまいました。でも保育の世界では、全部は出来ないまでも、少し拘って伝えていきたいと思って居ます。今年は赤ちゃん食堂で「七草粥」を提供したり、水野の森で「餅つき」をして、可愛い「繭玉飾り」を作りました。若い人たちが夢中になって、大騒ぎするような行事は、敢えて保育園などに取り入れなくても、家庭でも楽しみ子どもたちに伝わりますから必要ないと思って居ます。この日は北風の吹く寒い日でしたが、煙の上がる火の周りは、空気を温かくしてくれて、ごちそうのけんちん汁の鍋から、もち米を蒸かす釜から湯気が立ち登り、見ているだけで体も心も温かくなります。小枝拾いに親子が森の中に入っていきました。何回かこの森で遊んでいますが、ここでは抱っこされているなんてつまらない、と子どもたちはいろいろな事を始めます。ママたちがついついおしゃべりに夢中になって居ると、素敵な出会いを見逃がしてしまいますよ。自然の中では、是非子どもたちの後をゆっくり伴走者になって子どもの目線で見たり感じたりする事を大切にして欲しいと思います。映像は何度でも見返すことが出来ますが、この場所は一期一会です。センスオブワンダ—「神秘さや不思議さに目を見張る感性」の著者、レイチェル・カーソンは「知る」事は「感じる」事の半分も重要ではない。と言って居ます。我が子が見つけたおもしろいの発見の瞬間、傍にいておもしろがる人になりたいですよね。
影ふみ
めっきり保育現場に入る事が少なくなり、時々寂しい思いになるのですが、久しぶりなのも子どもたちの成長を感じる日になり、嬉しい事です。みんなのお家の子どもたちは3歳でも「今日は富士見公園に行きたい」とリクエストをします。久しぶりの富士見公園ですが、2歳の子どもたちもしっかり歩いて行けるようになりました。何もないグラウンドは、言われなくても走る、崖が有れば登る、向こうに行きたければフェンスも超える、植え込みの間から道らしき隙間を見つければ、探検隊の様に入っていく。目がいくつあっても足りないくらいの行動力に感心しました。
これだけ遊んでの帰り道ですから、少しダラダラとして来ました。みんなの歩く姿に太陽が当たって、可愛い影が出来ます。「のんちゃんの影踏んだ!」と私が足を一歩踏み出すと,「なに?」と好奇心旺盛ののぞみちゃんが食いついてきました。「ほら、みんなが黒い形で道に写ってるよ。影って言うの。ほら踏んだ」「ゆきえさんの影も踏んだ」「あ~イタタタ」と反応したから楽しくなって、後ろにいたはるきくん、ゆうしんくんの影も「えい!」そうやって影踏みを楽しみながら歩みを進めます。のんちゃんは人の影から、電信柱、通り過ぎる自転車のおもしろい形にも目が行くようになりました。塀に移る影は立ち上がっているように映ります。影踏みのお陰で帰り道も楽しく歩けました。今度影絵を見せてあげたいな~「藤城清治の影絵を見せてあげたら、こんな日常と繋がるのかな?」と思った出来事でした。
車や、ベビーカーの移動が多い子どもたちは、 お母さんや、お父さんと手を繋いで歩くなんて本当に少なくなっているのでしょう。勿体ないですね。長~い列を作って行列で歩かなければならない大きな施設の子どもたちも、なかなか出来ないことかもしれません。家から一歩外に出れば、危険いっぱいの世の中ですから、あんまりお勧めしてはいけないのかもしれませんが、私はこんなお散歩が大好きです。