身辺自立…手を使って考える子どもに | みんなのお家

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2021.09.02更新子育てブログ
身辺自立…手を使って考える子どもに

パラリンピックが始まり、人間の可能性は限りないのだと、驚きを持って見ています。どの競技者も、失ったものもあるのだが、その上で使える体の機能を引き出し鍛え上げ、見事なパフォーマンスを披露します。腕が無ければ、口や足が手として使われ、見えなければ、音が、皮膚感覚が、まるで見えているかのような動きを引き出します。本当に凄い事です。

今 私の周りにいる子どもたちを見ていると、本当に手を使わなくなっています。紙パンツをはかされ、可愛い服を着させられ、どう考えても子どもが脱ぎ着出来るような恰好ではありません。少し前までは、2才3歳くらいになると、「やだー!」「ジブンデ!」と“出来もしないくせに”と親が面倒になる程、自立を主張し始める時期だったのですが、最近はやってもらうのが当たり前のようにしている子が目立ちます。大人がやってあげてしまう方が、面倒は無いですね。ご飯だって、自分で食べさせたら、テーブルも床もとんでもない状況になりますし、自分で服を脱ぎ着させていたら、いつになっても出かけられないかもしれません。そんなこんなで、「待つ」事が出来ない親たちが、自分でやる事を諦めた子どもを量産しているような気がします。3歳になる子どもたちが、スプーンや箸ではなく、手づかみ食べで顔じゅうベタベタにしている様子を、そのままにして居て良いでしょうか?大人が着せなければ、裸のまま走り回って居ても良いですか?

5本の指があるのに、ちゃんと使わせなければ、スプーンも箸も持てないし,服の脱ぎ着も出来ません。おむつ外しも、大人がその気にならなければずっと紙パンツのままですから~と以前の便りで書きました。「嫌がっているのにかわいそう」「手間がかかる」「そのうち出来るようになるさ」「親の役目」「放任?」いろいろ理由はあるでしょう。その内って何時なのかな?親の都合で発達のチャンスを奪われているかもしれないのに。自立を促すには、放任では出来ません。むしろ気にかけ、心寄り添う子育てが無いと無理です。昔は子沢山でしたから、親の手がまわりません。子どもは忙しい親がやってくれるまで待っていては、遊びにも行けないし、働き手としての子どもの存在もありましたから、身辺自立は重要課題だったでしょう。最近の子どもの成長が、1,2年遅くなっているような気がするのは、身辺自立が遅れ、親に依存しているからかもしれません。親が当たり前のように手を貸していたことを、一つひとつ手渡していく事で、もっともっと積極的に遊べるようになりますよ。手は突き出た脳と言われます。手を使わせましょう!

(ペンフィールドのホムンクルス)

ご興味のある方は「日本学術会議 おもしろ情報館」サイトをご覧ください。脳について書かれています。
http://www.scj.go.jp/omoshiro/kioku1/kioku1_2.html

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