2022年9月8日「笑っていなかった」 | みんなのお家

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2022.09.08更新子育てブログ
2022年9月8日「笑っていなかった」

 幼稚園が夏休みの間、みんなのお家の一時預かりを利用していたお母さんが居ました。「預かるのも良いですが、お母さんさえ良いなら、一緒に来てプールに入ったり、給食を一緒に食べたりしませんか?」とお誘いしてみました。一度やってみたら、とても楽しかった様で、その後毎日来るようになりました。

 子育てに悩んでいる事も多く、でも一緒に居るとすぐに聞けるし、何よりそこに遊びに来ているたくさんのお母さん達の様子から、学ぶ事が多かった様です。最初は遠慮がちにしていましたが、だんだん緊張がほぐれてくる様子が分かります。ちゃんと濡れてもいいような服装で、着替えも持参するようになりました。水遊びが大好きなお子さんでしたから、お母さんと一緒にプールあそびが出来て嬉しかったと思います。

 食事も一生懸命子どもに食べさせなければと思うがあまり、自分の食事はそっちのけです。「お母さん、○○君は一人で食べられるし、こぼしても気にしなくて良いから、自分もご飯を食べなさい」と何度が促されて、だんだんと子どもと「おいしいね」と食事を進められるようになりました。フラフラしないで、席についてスプーンを運ぶ姿、好きなものは、「おかわり」と茶碗を差し出す姿、嫌いで食べないと思っていたフルーツを、お代わりする我が子の様子に、目を丸くして驚いていました。

 お母さんがある日こんな事を言いました。「先生、私、自分がご飯をちゃんと食べて居なかった事に気が付きました。だから夜お腹がすいて、お菓子を食べたりしていました。寝て居ない事にも気付きました。そして何より、笑っていなかったのだと気づいたんです」「ここに来てたら、みんなが本当に楽しそうに笑っていて、私も笑えるようになりました。先生たちが”食べろ・食べろと言ってくれて、嬉しかった」

 3歳で幼稚園に通っているお子さんですが、この数週間の間で、トイトレも出来、凄い成長を見せてくれました。お母さんはお母さん同士の中でもたくさん影響を受けます。
 そこに居るだけで、子どもたちが大人たちを繋いでくれるのです。安心して居られる場所が、大人にも必要だとこのお母さんの言葉から伝わります。40年近く続いた中新井の「ひまわり幼児教室」が今年3月で閉室になりましたが、このみんなのお家を運営する事で、引き継ぎ終わらせない努力をまだ続けています。やっぱり無くしてはいけない場所だったのだと思えた夏でした。

 皆さん上手にこの施設を使って子育てしてくださいね。

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